生産者の顔
輪島の海女さんとあわび祭り
海女さんは、海の番人
海女漁の女性たちは、たくましく働き者だ。最高齢現役は90歳を超える。「17~18歳頃から漁に出るし、子どものときから遊びで潜っとる」。若い人からベテランまで年齢層は幅広い。海女漁をする人は輪島の海士町の住民だけで200名ほど。一地区でこれだけの海女を有するのは日本一とか。海女さんは自分の肺活量だけで、一回で一分ほど潜る。心臓が強く、息が長く、視力が良いのが海女の条件。深く潜れば潜るほど、水圧が増し水温も下がる。障害要因は、小さい頃から経験を重ねることで鍛えている。それでも「深いところは若いもんに任せる」。
舳倉島産の海女採りアワビやサザエは年々人気が高まる。潮の流れが速いため、アワビの身は厚く風味食感ともすぐれ、サザエはワタまで食べられる。
「アワビでも3種類いて、クロアワビがたくさん採れると嬉しい」と海女さん。それぞれ形が違うから見分けられる。「潮の流れが速いから身がしまりコリコリとした歯ごたえ、餌がいいから味もいい」。
ここ数年、地球温暖化の影響か海女さんたちの収入源であるアワビやサザエの収穫量が減っている。収入を補うため、天然わかめや海藻も採り、漁を続ける。酸素ボンベを背負わない素潜り漁は、採る量に限界がある。海からの贈り物を採りすぎないよう見張りながらの海女漁は、くらしと漁とが一体となった地域の文化や共同体の維持につながっている。
押すな押すなの大盛況!選ぶ目つきも真剣そのもの「輪島あわび祭り」
毎年人気が高まる輪島のあわび祭り、あわびを買い求める人で早朝から長蛇の列ができています。見てください、このあわびを選ぶ真剣な表情を!岐阜、横浜、福井、金沢、京都、大阪と全国から集まってきています。「ネットを見て来た。」「地元でもあわびは獲れるが、なんと言っても輪島舳倉島産は味がいい。」「毎年来ている」という人も。
価格はキロ単価で計算します。早い人は朝6時前から並んでいたそうです。お財布からは、惜しげもなく一万円、二万円が出されます。それほど価値のある海女採れあわび、味が超逸品!一人で何個も買っている人も大勢。家族へのおみやげでしょう。
海女さんたちも自ら販売
自分たちが採ったわかめやあわびを販売する若い海女さんたち。海女採れあわびは、海女さんが素潜り(酸素タンクなどをつけずに自分の呼吸だけで潜ること)で採ったあわびです。潮の流れの早いスポットで採れるあわびは、身がしまっていてコリコリとした歯ごたえがあります。餌がいいから味もいい。ツノ(肝臓)も生臭さはまったくなく、苦みがおいしい。
海女さんは自分の肺活量だけで、一回で一分ほど潜って探してきます。心臓が強く、息が長く、視力が良いのが海女の条件。深く潜れば潜るほど、水圧が増し水温も下がる。さまざまな障害要因は、小さい頃から経験を重ねることでクリアしている。それでも「深いところは若いもんに任せる」。
海女さんが作ったあわびごはんは、あわびのエキスが何ともいえず濃く、磯の香りに酔いそうなほど。これまで食べたどの炊き込みごはんよりも濃く、うまみが濃すぎる!